新築なら平屋が最適? 平屋建てのメリットとデメリット、設計のポイントを解説します!
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この数年、アイワショウでも平屋のご相談をかなり多くいただいています。
7月14日現在で松本市、安曇野市、東筑摩郡山形村、北安曇郡池田町にて4棟の平屋建て住宅が建築中となっています。
様々な年代、ご家族構成問わずご希望にあがっていて、その人気の高さがうかがえますね。

なぜ、それほど平屋が人気なのでしょうか?
段差が少なくて暮らしやすいイメージが強いと思いますが、平屋の人気の秘訣はそれだけではありません。
メリットとデメリットも交えて平屋建ての魅力を解説していきますので、これから「家を建てたい!」と思っている方は必見です!
ー目 次ー
1.平屋とは?
そもそも平屋とはどのような建物を指すのでしょうか?
言ってしまえば一階建ての建物ですが、近年そのニーズが非常に高まっています。

平屋建てと2階建てとそれぞれに特徴があり、メリットとデメリットがあります。
「いま人気だから」という理由でよく考えずに契約すると、思わぬ後悔につながってしまう恐れがあります。
平屋のメリット・デメリットを踏まえたうえで、自身のライフスタイルに合っているのかを確認していきましょう。
2.平屋建てのメリット
・バリアフリーでの設計に対応しやすい

2階建ての建物と違い、平屋建ての場合は階段がありません。
そのため階段の上り下りに感じられる不便さや、足を踏み外してケガをしてしまう危険を減らすことができます。
こうした点によって、以前はシニア層からの要望が多かった平屋住宅ですが、将来を考えてあらかじめ平屋で検討しておくというケースが増えました。
・地震や台風に対して強度を確保しやすい
平屋建ては重心が低く、地震の揺れによる影響が小さいという特徴を持ちます。
加えて上から加わる荷重が少ないため、基礎や構造部分にかかる負担が小さいため、より安定して耐震性能が高くなります。
対して2階建ての場合は、耐力壁という壁面を1階・2階とも同じ位置に設置する「直下率」を一定以上確保することが大切になります。
耐震性能を意識した際に2階建てよりも自由度が高い点は、平屋建てのメリットと言えるでしょう。
・コンパクトな設計をしやすい
平屋建ては2階建ての建物と違い、階段を必要としません。
つまり同じ3LDKの間取りでも、平屋の方がコンパクトにまとめることができます。

また、部屋を行き来するための「動線」もワンフロアで配置することができるため、通路部分の省略にもつながります。
無駄なスペースを減らしつつ、生活しやすいプランを実現できるのも平屋の魅力と言えるでしょう。
・メンテナンス費用を抑えやすい
2階建てで外壁塗装などのメンテナンス工事を行う際は、当然2階には届きません。
したがって必然的に大掛かりな足場工事が必要になります。
しかし、平屋建てはその高さがないため足場の工事費用などを大きく削減することができます。
加えて外壁部分も2階建てに比べて少なくなりやすいため、施工面積も減ることでより費用を抑えることができます。
新築時から将来かかるメンテナンス費用を見越したうえで、計画的に家づくりを行うことで、ライフサイクルコスト(建設から解体に至るまでの総費用で、家の生涯費用)を削減できます。
・大容量の太陽光パネルを設置することができる

平屋では2階建てと比べて屋根面積が大きくなります。
これは建築コストのことを考えるとマイナス面に働きますが、考え方を変えるとよりたくさんの太陽光パネルを設置することができるため、高い発電量を確保することができます。
特に電気料金が高騰している昨今の状況では、売電収入を得ることだけでなく自家消費により中部電力から買う電気を減らすことのメリットはとても大きいといえます。
3.平屋建てのデメリット
・建築時のコストが割高になる
平屋建ては同じ延床面積の2階建てに比べて建築コストが高くなります。
なぜなら基礎と屋根の面積が大きくなるため、より費用が掛かるためです。
例えば40坪の家を建てるとしましょう。
総二階の場合1階・2階ともに20坪で、同じく基礎や屋根の面積も20坪分となります。
しかし平屋の場合は1階のみで40坪なので、屋根や基礎も同じく40坪分の施工面積を必要とします。
この点がいわゆる「平屋は割高ですよ」と言われる理由となります。
しかし、これはあくまで同じ面積で比べた場合であって、プランニングによる面積やメンテナンス費用の削減により総合的な費用の差は縮まるかと思います。
・広めの敷地が必要になる
平屋では2階建てと比べてより広い敷地が必要となります。
その理由の一つが建ぺい率です。

建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合で、地域ごとに敷地の面積に対して建物を建てられる面積に制限があります。
ちなみに建築面積とは水平投影面積(真上から見た建物の面積)です。平屋の場合はおおよそ延床面積で、2階建ての場合は一番広い階の面積だと思ってください。
それを踏まえて、例えば建ぺい率60%という地域に60坪の敷地があって、40坪の家を建てるとします。
この場合、36坪が許可がおりる建築面積の上限となり、総二階の建物の場合であれば20坪程のため建築可能ですが、平屋建ての場合は40坪程となり36坪を超えた建築面積なので建築が不可能になります。
結果的に同じ面積の2階建てに比べて広い敷地面積を必要とし、土地の購入価格や固定資産税などがより高額になりやすくなります。
・よりプライバシー確保への配慮が必要
平屋は家族が集まるLDKも、落ち着て過ごす寝室や個室も同じフロアに配置することになりますので、テレビの音や話し声など生活音が伝わりやすくなってしまいます。
それだけでなくトイレなどの水廻りや来客時にプライベートスペースが近すぎるということにもなりかねません。
せっかく新築しても家族同士で気まずい思いをすることにならないように、注意が必要になります。
・日当たりや風通しを確保しにくい場合がある
周囲を囲まれるとどうしても日当たりが悪くなります。
2階建てであれば吹抜などを活用して採光を確保することもできるのですが、基本的に平屋の場合はそうした手段をとることができません。
また各部屋が横並びになるため家の中心部が暗くなりやすく、建物の中の風通しを確保しにくくなります。
こちらも設計の工夫でデメリットを解消することができますので、建築会社に相談してみましょう。
4.暮らしやすい平屋住宅のポイントとは?
・家事動線だけでなく生活動線も意識して設計する
注文住宅を新築するメリットはライフスタイルに合わせて設計できることです。
そうしたプランニングの上でいわゆる「動線」がとても重要になります。
ですが、そうした動線を考える際にはキッチン周りやパントリー、脱衣室やファミリークローゼットなど、いわゆる「家事動線」が注目されがちですが、それ以外の動線もおろそかにしてはいけません。
例えば帰宅後から手洗いや着替え、家族が集まる共有スペースからゆったり楽しむ趣味などのプライベートなスペースなど、毎日の「生活動線」も視野に入れつつ設計することで、より一層満足できる暮らしにつながります。
・収納スペースを意識して確保する
平屋住宅では一般的な2階建てに比べて収納スペースが少なくなる傾向があります。

平屋ではLDKや個室など十分なスペースを確保しようとすると、建築面積がどんどん広くなってしまい、どこかを削るとなるとリビングよりも収納スペースになりがちです。
また階段がありませんので下部を収納にできませんし、意識して収納スペースを確保する必要があります。
何を・どれだけ・どのように収納するのか等を把握したうえでプランニングをすることで、「収納が少なくて暮らしにくい」という事態を避けることができます。
・プライベートの確保も視野に入れて設計する
デメリットのところでも「平屋は生活音が伝わりやすい」という点をお話しさせていただきました。しかしながら、このデメリットはプランニングの工夫次第で解消することができます。
寝室とLDKの距離を取ることや収納スペースを挟むこと、場合によっては防音建材なども選択肢となります。
ですが面積が広がることによってコストアップにもつながりますので、ご予算と使い勝手のバランスを考えた打合せをすることが重要です。
・トイレの位置や使い勝手に注意する
平屋建てではLDKや寝室・個室・水廻りなどがワンフロアになるため、2階建てに比べて動線が長くなってしまうことも考えられます。
そうした中での悩みどころの一つはトイレです。
使いやすいようにと寝室や個室などに近づけてしまうと、来客時にプライベートスペースまで入ってくることになります。
逆に来客時に使ってもらいやすいようにホールなどに配置すると、寝室などから遠すぎて不便になってしまいます。
こうしたことを防ぐために、あらかじめ使い方や生活のイメージを持って設計することが必要です。
生活のスタイルや家族構成によってはトイレを2カ所に設置するのも一つの方法です。
ただ建築コストが上がる要因にもなりますので、将来的なことも考えて選択しましょう。
5.まとめ
世代を問わず人気の平屋住宅ですが、万人にお勧めできるわけではありません。
当然ながら様々なデメリットも存在します。
ですがこうしたデメリットはプランニングによって解決できることも多くありますので、設計段階から建築会社とのイメージの共有をしっかりしていきましょう。
平屋建てに限った話ではありませんが、ライフスタイルと合った間取りの実現ができるかを把握しながら家づくりを進めることがポイントです。
魅力がたくさん詰まった平屋住宅で快適な生活を始めましょう!

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その為、建てた瞬間がピークではなく、10年、20年と過ごすうちに魅力を再発見できるような注文住宅を目指しております。
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